トイレはダメ?浸水したあとやってはいけないこと5選【浸水対策】

浸水したらこうなる

こんにちは、きたはちです。

2019年の東日本豪雨のとき、災害ボランティアセンターで働いていました。

浸水した後、断水が解除されたら最初に水を流すところはどこだと思いますか?トイレの水を流すのはダメなんですよ。

この記事では、浸水したあとにやってはいけないことについて5つまとめてみました。住宅や車が浸水してしまった後のことを考えるのも浸水対策になります。

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トイレや給湯器の水を流す

断水から復旧したあとにトイレや給湯器の 水を流すと壊れてしまうおそれがあります。断水したあとの水は、泥やサビなどの異物が混入している場合があります。トイレや給湯器は複雑な機構になっていて、そこに異物の混ざった水が入ってしまうと故障の原因になってしまうからです。また、普通の蛇口を修理するよりも工事費用が高くなってしまいます。

断水が解除されたら、屋外の蛇口、または台所や洗面所の蛇口から少しずつ水を出して透明になるまで待ちましょう。洗濯機につながる蛇口もつまりやすいのでバケツで受けながら少しずつ水を流してください。

水を出す前に浴室やトイレの止水栓や元栓をすべて閉めて、メーターが動いていないかどうか調べることで、水漏れがないか確認することができます。

車のエンジンをかける

水没した自動車のエンジンをかけるのは車両火災の危険があるので絶対にやめてください。ライトを点灯させることもショートする原因になります。バッテリーのマイナス端子をはずして車両火災を防ぐことが大切です。だいたい車の床面まで浸水してしまったら水没したと判断し、動かすのはやめてディーラーなどに相談しましょう。

しばらく運転しない場合は、車検証を取り出してナンバーをはずしておきましょう。

ブレーカーを戻す

東日本大震災における火災発生原因 ※日本火災学会誌「2011年東日本大震災 火災等調査報告書」より作成

コンセントがかぶるくらい床上浸水してしてしまったらブレーカーを戻してはいけません。浸水した水の中には小さなゴミや木くずなどが混ざっている可能性があり、発火・火災のおそれがあるからです。

停電が復旧した後に、電気が流れたことで起こる火災を通電火災といいます。東日本大震災では電気関係を原因とする火災が過半数を占めています。

十分に乾燥させた上で電気工事士のいるお店などに点検を依頼しましょう。もし、煙やこげ臭いにおいがある場合はブレーカーを落として消防署に連絡してください。

参考:

通電火災に注意してください!(伊丹市)

ホーム|伊丹市

大規模地震時の電気火災の発生抑制に関する検討会(内閣府)

大規模地震時の電気火災の発生抑制に関する検討会 : 防災情報のページ - 内閣府
大規模地震時の電気火災の発生抑制に関する検討会関連の情報「感震ブレーカーの普及に

水に浸かった家電を乾かして使う

家電製品が水に浸かってしまったら、もう使えないものと判断したほうが良さそうです。コンセントの場合と同じように泥や小さなゴミが原因で通電による火災が発生するおそれがあるからです。これから浸水するおそれがあるときにはコンセントを全て抜いて、ブレーカーを落としておきましょう。長期間家を離れたときに通電火災が起きるケースもあります。

床下に入り込んだ泥をそのままにしておく

床下の泥をそのままにしておくと建材や壁にカビが生えてしまいます。壁にカビが生えてしまったら工事費用が高額になってしまいます。泥を水で洗い流せればいいですが、流せないくらいに泥が入ってしまったら早めに取り除かないといけません。

カビの発生状況は季節にもよります。台風シーズンの終わりごろの10月半ば以降であればある程度放置しておいても大丈夫ですが、湿気の多い6月から7月ごろならすぐにカビが発生してしまいますので早急な対応が必要です。

泥の取り方は住宅のつくりによっても違います。昔ながらの住宅でしたら床板をはがして泥をとれますが、布基礎、ベタ基礎の住宅であれば床下収納や点検口から床下にもぐって泥出しをしなければいけません。床下の泥出しの方法についてはこちらの記事をご覧ください。

【浸水対策】床下に潜って泥出しをする方法【乾燥が大事です】
こんにちは。きたはちです。 2019年東日本豪雨のときに災害ボランティアセンターで働いていました。 水害が発生した最初のころは、床下の泥を放置してしまうことの悪影響についてまだわかっていませんでした。 住宅が浸水してしまい、床下に泥が入り込...

 

まとめ

泥やサビなど、異物を含んだ水は水まわりや電気系統を故障させる原因になります。正しい知識を持って対処し、専門家に任せるところは任せてください。また、床下についても気にかけておかないといけません。状況が落ち着いたときにどうするか、正しい知識を持っておくことも浸水対策になります。

ここまで読んでいただきありがとうございました。きたはちでした。

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プロフィール
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きたはち

2019年東日本豪雨のとき災害ボランティアセンターで働いていました。
社会福祉協議会の勤務は4年半。浸水した住宅へ訪問することから運営資金の確保まで行っていました。浸水した住宅に行ってボランティアをしたこともあります。当時の経験をもとに今後起きるであろう災害のためにできることがないかと思いこのサイトを立ち上げました。

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