現金はダメ?社会福祉協議会会計の厳しいルール4選

社会福祉協議会の仕事

こんにちは、きたはちです。

社会福祉協議会に4年半勤めていて、会計部門の出納を担当したことがあります。

この記事は、社会福祉協議会の職員や職員を目指している人にむけてまとめた記事です。

社会福祉協議会の出納を担当していた時には、まわりの職員から「そんなに厳しいの?」と言われることが多かったですね。それまで会計部門を担当したことがなかったのでわからなかったのですが、社会福祉協議会の会計の厳しさは比較的厳しいようです。

社会福祉協議会の仕事についてはこちらの記事をご覧ください。

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社会福祉協議会の会計はなぜ厳しいのか?

社会福祉協議会の会計が厳しい理由は3つあります。

社会福祉法人だから

1つめは社会福祉協議会は社会福祉法人だからです。社会福祉法人とは、特別養護老人ホームなど社会福祉に関する事業を経営する法人のことです。社会福祉法人は様々な税制優遇措置が受けられる反面、その会計基準も厳しく決められています。

市区町村と関わりが深いから

2つめは市区町村との関わりが深いからです。社会福祉協議会は市役所と人材交流があったり、市役所と協働する機会が多かったりします。また、市役所から補助金や委託金をもらって行う事業もあります。それゆえ、社会福祉協議会でも市役所と同じような決まりが自然と求められるのです。

日常生活自立支援事業を行っているから

3つめは日常生活自立支援事業を行っているからです。日常生活自立支援事業とは、判断能力が不十分な方に代わって、通帳を預かり、銀行の手続きなどを行う事業です。最近は、社会福祉協議会の職員が利用者の口座から無断で預金を引き出すという不祥事も度々起きています。不祥事を防ぐためにも厳しい会計が求められているのです。

①現金は5日以内に入金する

社会福祉協議会では現金を預かったら5日以内に入金するという決まりがあります。

きちんと管理されていれば銀行に入金しなくてもいいという会社もあるかもしれません。しかし、社会福祉協議会は「基本的に現金は持たない」という姿勢に基づいて、預かった現金はなるべく早く通帳に入金することが求められます。これは、通帳に記帳することで金銭の流れを厳しく管理するためです。

②現金払いは禁止

社会福祉協議会の支払いについては基本的に現金ではなく、振込によって行われることが求められています。これも、いくら支払ったかが明確にわかるようにという考えに基づいています。

しかし、お店によっては現金の支払いしか対応していないところもありますよね?そんなときには、例外的に5万円を限度に小口現金を引き出すことが認められています。ただし、この場合も1回の買い物につき1万円までです。

現金支払いについて厳しいことについて、内部の職員はかなり面倒に感じているようでした。

③立替払いは禁止

「お金がもらえないなら自分で立て替えたらいい」と思いますよね?しかし、結果的に現金を引き出して職員に渡すことになるので立替払いも禁止です。ただし、急遽必要になった場合などは例外的に認められています。

④○万円以上は競争見積

一定の金額以上のものを購入する場合は「競争見積」といって、複数の業者から見積もり合わせをして一番低かった金額の業者から購入する手続きを取らなければなりません。これは公平性を保つためです。市区町村でも行われている契約で、正しくは、「競争見積形式による随意契約」といいます。

ただ、何万円以上の場合にいくつの業者から見積もりをとらなければいけないかは自治体によって細かく違います。そのため、社会福祉協議会も各自治体の契約のガイドライン等に自然と沿うことになります。私のいた社会福祉協議会では3万円以上になると競争見積が必要になりました。

この競争見積の手続きが大変面倒で、まず「複数の業者に見積依頼を送っていいですか?」という決裁をもらい、それからはじめて業者に依頼通知を送って、見積もりが返ってきたら、「この業者のものを購入していいですか?」という決裁をもらいます。ものにもよりますが最低2週間程度はかかります。いますぐ欲しいときに2週間は長すぎますよね。

まとめ

これら以外にも、社会福祉協議会は収入に関しても支出に関しても厳しいルールがたくさんあります。しかし、それにはちゃんとした理由があります。なるべくスピーディーに対応したいところですが、決まりがある以上はしっかり守って透明性の高い会計を心がけてください。

ここまで読んでいただきありがとうございました。きたはちでした。

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プロフィール
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きたはち

2019年東日本豪雨のとき災害ボランティアセンターで働いていました。
社会福祉協議会の勤務は4年半。浸水した住宅へ訪問することから運営資金の確保まで行っていました。浸水した住宅に行ってボランティアをしたこともあります。当時の経験をもとに今後起きるであろう災害のためにできることがないかと思いこのサイトを立ち上げました。

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