こんにちは。きたはちです。
2019年の東日本豪雨のときは災害ボランティアセンターで働いていました。
台風や大雨などの水害で気をつけたいのは、災害に便乗した詐欺や盗難です。
この記事では、浸水被害のときに起こる可能性のある詐欺について3つまとめてみました。
あらかじめ詐欺の手口を知っておくことも、浸水対策の一つです。
①実質無料の修理と火災保険の手続代行

台風や大雨が起こった後に不審な業者がやってきて、「今からでも火災保険に加入すれば、修理代金分の保険金が下りるので実質無料で修理ができる」と雨どいや雨漏り、屋根瓦の修理を持ち掛けられるケースです。
契約した後に不審に思って解約しようとしたところ、「キャンセル料がかかる」と言って違約金を請求された例もあるそうです。
災害の後では保険金は下りない
調べた限り、台風や大雨が原因で壊れてしまった部分については、事前に火災保険に加入していないと保険金が下りることはありません。
修理と火災保険の手続きを一緒の業者が行っていることも不審ですね。
ハザードマップなどにより災害のリスクがある住宅は、あらかじめ水災補償つきの火災保険は入るようにしておきましょう。
賃貸の場合も火災保険は同様に必要です。
工事の見積もりは複数の業者から
工事の見積もりは複数の業者から取るようにしましょう。
最近は、複数の業者への見積もりを比較検討できるサイトもあります。
当然ですが、工事の場合は災害によって被害を受けた部分にしか保険は適用されませんので注意してください。
被害を受けていない部分の修理について保険金をせしめると、あなたが詐欺をしてしまうことになります。
「火災保険に加入すれば工事が実質無料」は詐欺!
「火災保険に加入すれば工事が実質無料」は詐欺の可能性があります!
すぐには契約せず、複数の業者で見積もりを取りましょう。
保険に関しては保険会社に相談するのが一番です。
②無料で廃車、車を格安で購入できる

自家用車が水没してしまうと、交通手段がなくなって困ってしまいます。
その悩みにつけこんで、「無料で廃車手続きをするので、いい車ではないがすぐに安く車をゆずる」という不審な業者が現れます。
この車が不良な車で、提示された金額と比べても価値が極めて低い車両なのです。
業者はあたかも善意で安い金額のように思わせ、足元を見て、不当に高い金額で売ろうとします。
これは東日本大震災のときにあったそうです。
水没の場合は車両保険に加入していれば保険金が下りる可能性が
台風や大雨による水没の場合は車両保険に入っていればほとんどの場合、保険金が下りるようです。
補償内容は保険会社によって異なりますのでよく確認してください。
保険会社によっては代車費用特約(レンタカー費用の補償)や買い替え費用を補償してくれる特約もあるようです。
お住まいや、勤務先のハザードマップを確認し、必要に応じて加入をおすすめします。
車の盗難に注意!
水没してしまった車を盗難されてしまうケースもあるようです。
しばらく乗らない場合は車検証をとって、ナンバープレートをはずしておきましょう。
「無料で廃車、格安で車を購入できる」は詐欺の可能性があります!
③ボランティアが後日、格安で屋外の消毒をする

災害ボランティアセンターを通してボランティアにきた人が、「実は自分は工事業者で、屋外の消毒だったらできる」と言って後日、契約して施工したものの、消石灰をまいただけのずさんな工事だったというケースです。
これは、2019年の東日本豪雨のときに実際にありました。
災害ボランティアセンターからのボランティアということで家主さんを安心させて契約させるという悪質なケースです。
ボランティアはお金を取らない
ボランティアは無償であるからこそボランティアです。
お金を取ろうとするボランティアの話は信じないようにしましょう。
必ず連絡先を控えるか名刺を貰うようにし、不審に思った場合は警察に連絡してください。
まとめ
詐欺の業者は災害にあった弱みにつけこんで、あたかもありそうな「災害にあったので無料でできる」という話を持ちかけてきます。
台風や大雨の前から住宅や車両の保険には加入しておき、保険のことは保険会社に相談してください。
そして、工事の見積もりは複数の業者から見積もりをとったほうがよいでしょう。
災害に便乗した盗難被害もあるので、自宅にはカギをかけ、貴重品の管理をしっかりしておきましょう。
ここまで読んでいただきありがとうございました。きたはちでした。
参考:
「水害があったときに」震災がつなぐ全国ネットワーク
災害に便乗した悪質商法にご注意ください(千葉県)

災害に便乗する犯罪、悪徳な住宅修理商法には要注意!過去の被害から学ぶ、TPOで備える3つの防犯対策。(Yahoo!ニュース)

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