どこにする?災害ボランティアセンターを設置する場所5つ

災害ボランティアセンター

こんにちは。きたはちです。

2019年東日本豪雨のとき、災害ボランティアセンターで働いていました。

災害ボランティアセンターがどこに設置されるか知っていますか?

この記事は、災害ボランティアセンターの設置場所としてどんなところが適しているかをまとめてみました。主に社会福祉協議会の職員の方に参考にしてもらえたら幸いです。

また、あなたの地域が浸水してしまったときに災害ボランティアセンターがどこに設置されるのか、社会福祉協議会に確認するのもいいかもしれません。民間企業の方々も、スペース提供のために協定の締結を検討してみてください。

主に浸水被害があった場合を想定しています。災害ボランティアセンターを設置する場所をしっかりと検討しておくことも地域としての浸水対策です。

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災害ボランティアセンターを設置する場所の条件

災害ボランティアセンターを設置する場所の条件はつぎの通りです。

浸水地域に近い

被害が比較的少ない

駐車場が広い

トイレが多い

サテライト拠点として機能する

浸水地域に近い

ボランティアが浸水地域まで歩いて行けることが第一条件になります。

ボランティアは災害ボランティアセンターで受付をしてから依頼者のもとへ行くので、浸水した地域が近くにないと、依頼者が待つ時間も長くなってしまいます。

被害が広範囲に及んでいれば車で行くことも想定すべきですが、徒歩で行けないとボランティアは交通手段に困ってしまいます。ボランティアは車でくる人もいますが、電車でくる人もいます。車できていても、自分の車を使って他のボランティアと乗り合いになることや車の中が泥だらけになるのは少し抵抗がありますよね。

被害が比較的少ない

水道や電気などのインフラが使える場所でないと、災害ボランティアセンターとしての機能を十分に果たせません。

泥だらけになって作業して、長靴などを洗えないと困りますよね。

また、災害ボランティアセンターでは地図や基本情報などを記した書類を印刷しなければいけないので、パソコンやプリンターが使えないといけません。後片付けが日没近くまでかかってしまうこともあるので投光器も必要です。発電機だけでまかなうには相当な台数が必要です。

駐車場が広い

ボランティアに来る人はたいてい車で来る人が多いので駐車場が広いことが必要です。ある災害ボランティアセンターでは駐車場を十分に確保できなかったためボランティアを帰してしまったケースもあったそうです。私の働いていた災害ボランティアセンターでは幸い近くに観光地の駐車場がたくさんあったのでそこをお借りすることができました。最も多い時には約800台の駐車スペースを確保していたと思います。

トイレが多い

ボランティアが多く集まるということはそれだけトイレが必要になります。被災した住宅では断水しているためトイレが使えない場合もあります。私の勤めていた災害ボランティアセンターでは、周辺の建物の協力だけでなく、仮設トイレの設置もしていました。

サテライト拠点として機能する

浸水被害が広範囲にわたる場合は、災害ボランティアセンターの拠点を分散させたほうが浸水地域へのアクセスもよく、ボランティアも分散しやすいです。しかし、サテライト拠点を機能させるためには、それだけ職員を分散させることが必要ですし、情報の管理も各拠点で行わなければなりません。

災害ボランティアセンターを設置する場所の候補5つ

このようなことを踏まえて災害ボランティアセンターが設置しやすい場所はつぎの通りです。

社会福祉協議会の本所(本部)

社会福祉協議会の支所

公民館や運動場などの公共施設

新たに設置する

民間企業

社会福祉協議会の本所(本部)

災害ボランティアセンターは社会福祉協議会によって設置されます。社会福祉協議会の本所に設置すればインフラがそのまま使えます。ただし、浸水地域に近いとは限りませんし、浸水被害を受けていないとも限りません。立地によっては駐車場を確保することが難しいところもあるでしょう。

社会福祉協議会の支所

市町村合併があったところだと、旧市町村ごとに社会福祉協議会の支所がある場合があります。インフラはありますが、本所ほどは充実していません。サテライト拠点として機能できれば理想的ですが、私のいた社会福祉協議会では態勢が十分でなく、できませんでした。

公民館や廃校、運動場などの公共施設

自治体と連携して公民館や運動場などの施設を使うのも一つの手段です。しかし、社会福祉協議会が自治体と上手く連携できるかが課題です。事前に協定を結んだり、訓練をしたりしておけばスムーズに運営ができるかもしれません。

廃校であれば自治体が管理しているし、機材を持ち込めば機能できるかもしれません。十分ではありませんが、駐車スペースも確保しやすいと思います。

しかし、廃校や運動場はごみの仮置場になる可能性もあるので検討が必要です。

新たに設置する

プレハブなどを立てて新たに災害ボランティアセンターを作ってしまうことも考えられます。しかし、それだけ時間とコストがかかります。最も大きい財源である共同募金からの資金が使えるかどうかがカギになります。

民間企業

民間企業に事務所を借りるのは難しいとしても、大きな駐車場を備えている企業であれば駐車スペースを借りることも視野に入れたほうがよいです。私がいた社会福祉協議会では周辺にいくつも駐車場をそなえている観光地と、パチンコ店の了承のもと、たくさんの駐車スペースを確保することができました。事前に協定を結んでおけばスムーズに連携ができます。

まとめ

災害ボランティアセンターは、浸水地域に近いことと、最低限のインフラがあること、多くの人と車が集まることを想定して決めたほうがよいと思います。社会福祉協議会の職員だけでなく、あなたの地域の課題として考えてみてください。

災害ボランティアセンターの場所を考えておくことも浸水対策の一つです。

ここまで読んでいただきありがとうございました。きたはちでした。

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プロフィール
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きたはち

2019年東日本豪雨のとき災害ボランティアセンターで働いていました。
社会福祉協議会の勤務は4年半。浸水した住宅へ訪問することから運営資金の確保まで行っていました。浸水した住宅に行ってボランティアをしたこともあります。当時の経験をもとに今後起きるであろう災害のためにできることがないかと思いこのサイトを立ち上げました。

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