縦割り行政が浸水対策に悪影響を与えている理由とは!?

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河野太郎行革相の「やめたらいい」発言が話題になっていますね。

縦割り行政は浸水対策にも弊害をもたらしているんです。

こんにちは。きたはちです。

2019年東日本豪雨のときには社会福祉協議会の職員として災害ボランティアセンターで働いていました。

社会福祉協議会というところは自治体と密接な結びつきのある組織です。

突然ですが、あなたは市役所って一つの組織だと思いますか?

「何を言ってるんだ?一つに決まってる」と思いますよね。

私はこんな風に教わりました。

「課が違うことは会社が違うことと同じ」

「ひとつひとつの課が一つの会社のようなもの」

いわゆる「縦割り行政」と言われるものです。

行政と関わってきた社会福祉協議会の元職員として、縦割り行政が浸水対策に与えている悪影響についてまとめてみました。

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縦割り行政が浸水対策に悪影響を与えている理由

縦割り行政が浸水対策に悪影響を与えている理由はつぎの3つです。

浸水した場所や住民の要望によって担当する部署が違う

非常時の問合せに早急に対応できない

行動も指示も遅い

それぞれについて説明していきますね。

浸水した場所や住民の要望によって担当する部署が違う

河川が氾濫すると、場所は関係なく浸水していきます。

しかし、浸水した場所がどこかによって問い合わせるべき自治体の課が違うんです。

例えば、こんな感じです。

浸水した場所自治体の部署(例)
道路にたまった泥のこと道路河川課
下水溝にたまった泥のこと下水道課
畑(農地)にたまった泥のこと農政課

同じ泥のことなのに一元化されていないんです。

しかも、川にたまったゴミについては、川の種類によっても国がやるか県がやるかが違うんです。

川の種類所管
一級河川国土交通省
二級河川都道府県
それ以外市区町村

ですから、一級河川のゴミや堤防の工事について市区町村に対応をお願いしても、「国にかけあいます」としか回答を得られません。

それ以外にも、災害ゴミのこと、罹災証明のこと、避難所のことなど、すべて浸水に関することなのに担当する課はそれぞれ違うんです。

非常時の問合せに早急に対応できない

あなたの住宅が浸水して困っているとき、警察や消防以外のことは市役所の代表番号に電話しますよね。

市役所の代表番号にかけて電話口に出た方がいつも正しい案内をしてくれるとは限りません。

実際に市役所の代表電話からこんな相談が回ってきたことがあります。

「畑に入った泥をボランティアに取り除いてほしい」

私がいた災害ボランティアセンターはボランティアでできる活動を案内することはできます。

しかし、畑の泥をボランティアによる人力で取り除くのは困難ですし、当時すでに農地に関しては農政課で対応する指示が出ていました。

災害専用の相談窓口が設置されたのは浸水の起きた日から数日経ってからのことでした。

その窓口に来た相談ですら、結局は担当課に回されます。

住民の皆さんの相談内容によって正しい担当課につなげるのは今の自治体にとっては難しいことなんです。

行動も指示も遅い

災害ボランティアセンターは社会福祉協議会で設置しますが、設置の判断は自治体と協議した上でなされます。

台風19号の東日本豪雨のときに災害ボランティアセンターの設置が決まったのはだいたい午後8時ごろだったと思います。

それから上層部で話し合い、その後、担当係のみで話し合いをして設置に向けた準備をしました。

結果的に担当係だけに過剰な負担がかかっていくことになります。

また、情報も担当係だけにたまって他の所属には流されにくくなります。

もしかしたら、設置の判断を待たずに横断的なプロジェクトチームを作ったほうが早く対応できたかもしれません。

また、他市で起こった災害の前例から学んで先に動くべきだったかもしれません。

しかし、縦割り行政なので横のつながりが弱いんです。

ウチはウチ、よそはよそといった感じです。

結果的に行動も指示も遅くなっていきます。

まとめ

縦割り行政が浸水対策にも影響を及ぼしていることを説明していきました。

災害が起こればどこの自治体でも似たようなことが起こる可能性があります。

ただ、専門性を持った部署に話がいけば迅速に対応してくれるということも言えます。

「災害ゴミを家の前にまとめたが処分できず困っている」という相談を受けて担当課に繋げたところ、その日のうちにゴミを回収してくれたことがありました。

住民の方からは非常に感謝されました。

「民間は良くて行政は悪い」とは一概には言えません。

住民として言うべきことは言ってしかるべきですが、悪い面ばかりではないことも知っておいてください。

ここまで読んでいただきありがとうございました。きたはちでした。

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プロフィール
このサイトの管理人
きたはち

2019年東日本豪雨のとき災害ボランティアセンターで働いていました。
社会福祉協議会の勤務は4年半。浸水した住宅へ訪問することから運営資金の確保まで行っていました。浸水した住宅に行ってボランティアをしたこともあります。当時の経験をもとに今後起きるであろう災害のためにできることがないかと思いこのサイトを立ち上げました。

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