なぜ社会福祉協議会は安定している?転職のメリット・デメリット

社会福祉協議会の仕事

こんにちは。きたはちです。

社会福祉協議会に4年半勤めていました。

新型コロナの影響で景気や雇用が不安定になっている中、安定した仕事への転職が人気になりそうです。

そんな中、社会福祉協議会は非常に安定した仕事だといえるでしょう。

この記事では、社会福祉協議会に就職・転職を考えている人や、社会福祉協議会の仕事内容について知りたい人に向けて、社会福祉協議会(主に市区町村社会福祉協議会)がどんなところかまとめてみました。

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なぜ社会福祉協議会は安定しているのか?

「社会福祉協議会って市役所でしょ?」

と勘違いしていませんか?

社会福祉協議会は市役所(地方自治体)の組織ではなく、あくまで民間の福祉団体です。したがって、社会福祉協議会の多くの職員は公務員ではありません。

ただし、行政とは深い関係にある組織です。なぜなら、社会福祉協議会の設置は法律で決まっているからです。そして、給与体系も市役所にならっている場合があります。それゆえに安定しているのです。

社会福祉協議会に就職するメリット

社会福祉協議会に就職するメリットをまとめるとつぎの通りです。

雇用が安定している

給与が安定している

困った人を助けられ、やりがいがある(災害ボランティア、地域支援、生活支援など)

社会福祉協議会の設置は法律で決まっている!?

社会福祉協議会の設置は社会福祉法という法律で決まっています。

市町村社会福祉協議会は、一又は同一都道府県ないの二以上の市町村の区域内において次に掲げる事業を行うことにより地域福祉の推進を図ることを目的とする団体…

社会福祉法 第109条(市町村社会福祉協議会及び地区社会福祉協議会)より抜粋

社会福祉協議会は市区町村につき一つ設置されています。「二以上の市町村」とありますが社会福祉協議会がない市区町村はありません。法律で決まっているような組織なので、安定していますし、リストラも倒産もないと言っていいでしょう。

社会福祉協議会は災害ボランティアセンター??

台風や大雨があるとニュースで、「災害ボランティアセンターが設置されました」と聞きませんか?

災害ボランティアセンターは市区町村社会福祉協議会で設置します。

災害のことなのでいかにも市役所が行いそうですが、災害でもボランティアに関することは社会福祉協議会が担当するんです。

大きな災害が起きると、自分の地域で災害がなくても、被災地の社会福祉協議会に応援に行くことがあります。

被災者の役に立てるという意味ではやりがいのある仕事といえますね。

社会福祉協議会の仕事とは?

災害がない時、平時の社会福祉協議会の仕事は社会福祉に関する事業が主になります。

具体的には、高齢者や障がい者の皆さんが孤立しないように、住民の皆さんを支えるような活動です。

高齢者の見守り活動を財政的に支援したり、ボランティア活動や障がい者団体を支援したり、学校で福祉教育の授業をしたりします。先生でもないのに子供を相手に学校で授業ができるんですよ。

社会福祉協議会の仕事はそれ以外にもたくさんあります。大きくまとめるとつぎのような内容になります。

社会福祉事業

赤い羽根共同募金に関する事業

高齢者等の日常生活の自立支援

生活困窮者の相談・支援

デイサービスやホームヘルプなどの介護事業の運営

老人福祉センターの運営

地域包括支援センターの運営

ここに挙げた事業はあくまで例です。地域の社会福祉協議会によって事業内容は変わります。

社会福祉協議会に就職するために必要な資格は?

市区町村社会福祉協議会の受験資格は正職員でも年齢要件以外には特にいらない場合もあります。

ただ、相談業務をするために社会福祉士の資格要件があることが多いです。

社会福祉士は大学や専門学校で指定の科目を納めていたり、実務経験があったりしないと取得できない資格です。

私は社会福祉士を持っていませんが、30歳を超えて正職員として採用されました。これからは年齢要件も緩和される傾向になると思います。

福祉系の職種であれば、ホームペルパーや保育士の資格が必要な場合があります。

また、契約職員であっても相応に安定しているので、雇い止めなどの心配はないと言っていいと思います。

社会福祉協議会に勤めるデメリット

社会福祉協議会に勤めるデメリットとしてはつぎの3つがあります。

固い

仕事が多い

しがらみが多い

固い

社会福祉協議会は社会福祉法人なので法律による規制がかなり多いです。決まりごとも市役所に従っていることがあります。

職員の方も比較的しっかりした人が多いので、最初のうちは色々と指導が入るかもしれません。

仕事が多い

社会福祉協議会は市役所ほど業務が整理されていないので仕事が多いです。管理職も仕事の全体量を把握しきれていない場合があるように感じます。パソコンが苦手な人も多いです。

ただ、最近は働き方改革とその関連法の制定もあったので、早く仕事を終えられる傾向にあると思います。

仕事の種類自体も多いので、専門職としての採用でなければ希望した仕事につけない場合もあります。

しがらみが多い

社会福祉協議会は自治会長や町内会長と多く関わります。そういった方々は市役所のOBだったり、市内の企業の社長さんだったりします。人づきあいが苦手な人はちょっと疲れてしまうかもしれません。

地元の企業や団体とも昔からの関係があったり、新規の企業から売り込みの営業があったりするので、交渉力や折衝力も必要だったりします。

まとめ

社会福祉協議会は雇用面、給与面でいえば地方公務員並みに安定しています。

しかし、それゆえに固い仕事ですし、しがらみも多いです。その上、市役所ではないので業務も整理されておらず、仕事が多いです。

地域の人を助けられるというやりがいはありますが、間接的なのであまり実感がわかないかもしれません。

安定だけを求めて就職すると後が辛くなってしまうかもしれません。もし転職を考えているならやりがいや自分と合っていそうかなど、よく考えてから決めてくださいね。

ここまで読んでいただきありがとうございました。きたはちでした。

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プロフィール
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きたはち

2019年東日本豪雨のとき災害ボランティアセンターで働いていました。
社会福祉協議会の勤務は4年半。浸水した住宅へ訪問することから運営資金の確保まで行っていました。浸水した住宅に行ってボランティアをしたこともあります。当時の経験をもとに今後起きるであろう災害のためにできることがないかと思いこのサイトを立ち上げました。

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