こんにちは。きたはちです。
2019年東日本豪雨のとき災害ボランティアセンター(以下、災害VC)で働いていました。
災害VCといっても時期や場所、災害の規模によって形態が違うのを知っていますか?「行こうと思っていたのに受け入れてくれなかった」ということもあるかもしれません。
この記事では、災害VCの色々な運営形態を紹介していきます。災害ボランティアに行こうと思っている人は、行き先の災害VCがどのように運営しているのかがわかればより安心だと思います。災害VCを運営する予定の社会福祉協議会の職員の人も参考にしてみてください。
運営頻度と募集範囲でわかれる災害ボランティアセンターの形態
災害VCの運営形態は運営頻度と募集範囲によって次のように分けられます。
運営頻度
・常時型
・土日型
・随時型
・通常のボランティアセンターに移行
募集範囲
・全国から募集
・県内から募集
災害VCは、運営頻度と募集範囲の組み合わせから運営形態を選択していきます。運営形態は災害の規模や災害からの期間などによります。したがって、ボランティアに行こうと思っている人は行く予定の日にボランティアを募集しているのか、あなたが住んでいる地域が募集対象に入っているかを調べてから行かなければいけません。また、社会福祉協議会の職員の方はボランティア依頼数の減少とともに形態を変えながら災害VCの規模を縮小することを考えておいてください。
それでは、それぞれの形態について説明しますね。
運営頻度
常時型
比較的大きな災害の発生直後は災害VCを毎日開けることになります。ただ、雨天の場合は足元が滑ったり体調を崩したりする恐れがあるので休みになります。不規則なシフトになるのでスタッフの勤怠管理が難しくなります。
土日型
ボランティア依頼数が減って、状況が落ち着いてきたら災害VCは土日だけ行われるようになります。災害の規模が小さかったり限定的だったりする場合は、はじめから土日型ということもあり得ます。祝日に開くかどうかは災害VCによって異なりますが、私のいた災害VCでは祝日は休みにしていました。
随時型
常時型、土日型と縮小していったあとは随時型に移行していきます。随時型とはボランティアの依頼があった都度に人を募集をする形態です。災害ボランティアの依頼がはじめから数件程度の場合ははじめから随時型ということもあり得ます。
通常のボランティアセンターに移行
通常のボランティアセンターとは、社会福祉協議会が日常業務の一つとして行うような形態で、災害のときに特設する災害VCとは区別されます。1年以上前の災害であっても通常のボランティアセンターとしてボランティアを受け入れているところはあります。
募集範囲
全国から募集

災害ボランティアの募集は全国から広く募集しているイメージですよね。私のいた災害VCでは北海道から沖縄まで、本当に全国からボランティアの方々が集まってくれました。全国からの募集になると、災害ボランティアの車両について高速道路料金が無料になる措置が講じられる場合があります。
世界地図や日本地図を用意して、ボランティアさんが来たところにシールを貼ってもらったものです。しかし、全国から募集するのも募集の一つの形態にすぎません。
県内から募集
災害の規模によっては県内のみの募集となる場合もあります。場合によっては県をまたいでの募集になったり、市区町村単位での募集になったりします。特に、令和2年7月豪雨災害では新型コロナウィルスの影響で県内のみの募集となることが多かったようです。今後は災害が起こってもボランティアを集めにくくなることが予想され、復旧・復興が遅れることが懸念されます。
ちなみに、新型コロナウィルスの影響のある現在でも場合によっては高速道路無料化の措置が取られているところもあります。詳しくはNEXCOのホームページで調べてみてください。
まとめ
災害VCは毎日やっているとは限らず、ボランティアをしてほしい人に合わせて頻度や規模が変わっていくことを理解してもらえたらうれしいです。また、随時型や通常のボランティアセンターに移行しているところであっても、小規模で県外からのボランティアを受け入れているところがあるかもしれません。もし、災害ボランティアに行こうと考えている人は、その地域の社会福祉協議会に個別に問い合わせてみてください。なお、全国の災害VCの運営情報については、全国社会福祉協議会の被災地支援・災害ボランティア情報から個別の災害の特設ページで見ることができます。
ここまで読んでいただきありがとうございました。きたはちでした。
参考:

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