【浸水対策】すぐ来ない?ボランティアを頼むときに注意すべきこと

災害ボランティアセンター

こんにちは、きたはちです。

2019年の東日本豪雨のときは災害ボランティアセンターで働いていました。

家に入ってしまった泥を取り除いたり、浸水した家財道具や畳を外に運び出すのは個人の力ではとても無理です。

今回は浸水してしまった後に自分の住まいの片付けをするための対策として、ボランティアをたのむ方法をまとめてみました。

スポンサーリンク

ボランティア依頼から派遣まではどんな流れ?

ボランティア依頼から派遣までは次のような流れです。

①災害ボランティアセンターに電話や直接訪問をしてボランティア派遣を依頼する

②現地調査をしてもらう

③ボランティア派遣の日時についてスタッフから連絡を受ける

④ボランティア派遣

⑤ボランティアのリーダーさんに作業が完了したのか、まだやってほしいことがあるのか伝える

ボランティアにまだやってほしいことがあるときは、③連絡→④派遣、現地調査が必要なら②現地調査→③連絡→④派遣となります。

災害ボランティアセンターはどこで設置されるの?

災害ボランティアセンターは社会福祉協議会というところが設置します。

よく勘違いされますが、社会福祉協議会は市役所とは違うところです。

社会福祉協議会は普段は学校で福祉教育をしたり、赤い羽根共同募金を募ったり、地域の福祉活動や福祉団体の支援をしたりしているんですよ。

災害ボランティアセンターは社会福祉協議会のある事業所で設置されることもありますが、被害があった地域の近くにある施設などに設置される場合もあります。

災害ボランティアセンターはいつ設置されるの?

災害ボランティアセンターは早ければ被害のあった翌日に設置されます。

設置については社会福祉協議会から各自治会長・町会長を通じて回覧を回したり、ホームページで公開したりして周知します。

最初は電話受付のみという場合もあります。

たくさんの依頼を聞いたうえで優先度の高いところからボランティアの派遣を決めていきます。

浸水した家財道具や畳を外に運ぶ必要ってある?

「浸水したってしばらくそのまま放っておいても大丈夫じゃない?」

いいえ。浸水してしまった家財道具や畳をそのまま放置しておくと、カビが発生します。

水分を含んだままだとカビは家の壁にも発生します。

カビを放置しておくと家の建材にも悪影響をがありますし、カビの胞子を吸ってしまうと健康にも悪いです。

浸水した後の住宅で必要なのはよく乾燥することです!

ボランティアを電話で依頼するには?

災害ボランティアセンターが設置されると、受付専用電話が公開されます。

緊急時は情報が十分に行き届かない可能性があるので、社会福祉協議会に直接問い合わせてもかまいません。

設置される前に問い合わせても記録されない可能性があるので、設置した後に問い合わせるようにしてください。

市役所に電話するのはなるべく避けたほうがいいですね。

電話してもいいですが、結局社会福祉協議会を案内されるので二度手間です。

万一に備えて社会福祉協議会の電話番号は控えておきましょう。

ボランティアは依頼してもすぐ派遣されない!?

ボランティアを依頼しても電話のあとすぐに派遣されるわけではありません。

ボランティアさんも善意で集まった一般の人です。

都合よくは集まりません。

ボランティアを依頼した後には、職員が現地調査を行います。

現地調査では職員が現場を確認しながら、ボランティアでもできそうかどうか、派遣する人数や道具の種類などを決めます。

ボランティアが派遣されるのは現地調査のあとなので、早くても依頼した翌日と考えたほうがよいでしょう。

ボランティアを依頼するには何を伝える?

魚沼市社会福祉協議会 災害時対応マニュアル(様式集)※pdf

ボランティアを依頼する際には、こちらのリンク先の31ページ(19ページ中6枚目)「災害ボランティア依頼票」のような内容を聞かれます。

まとめるとこのような内容です。

氏名

住所

連絡先

家族構成(代理の場合はそこに住んでいる人の)

活動内容

活動希望日

氏名、住所、連絡先は基本ですね。

家族構成についてはひとり暮らし高齢者世帯などが優先されるため聞かれます。

活動内容は発災直後は「泥出し」や「家財道具の運びだし」になります。

作業の場所も屋内なのか、屋外なのか伝えましょう。

希望日や都合のいい時間帯があれば伝えてください。

その他の事項についてはわからなくても大丈夫です。

どんな活動が優先される?

災害ボランティアの派遣が優先されるのはつぎの通りです。

ひとり暮らし高齢者や高齢者のみの世帯

屋内の作業

ひとり暮らし高齢者などは、身寄りがなかったり家族が遠くに住んでいたりして孤立する可能性があるので優先されます。

屋内の作業については、生活の場が浸水して片付いていないと生活できないので優先されます。

誤解しないでほしいのは、高齢者でないとボランティアを依頼できないわけではないということです。

災害ボランティアセンターでは依頼者の状況を総合的に判断して優先度をつけていきます。

優先すべき条件がたくさんあるお宅よりは後になるかもしれませんが、後で依頼するよりも先に依頼しておいたほうがより早く助けがきます。

遠慮する気持ちも、他人を家に上げるのに抵抗があるのもわかりますが、待っているうちに2次被害が起きてしまいます。

あなたの生活を守るためにボランティアの依頼だけでもしておきましょう。

派遣当日は本人の立ち合いが必要!

ボランティアの派遣当日は、本人の立ち合いが必要になります。

ボランティアさんが現地に行って勝手に作業して勝手に帰るなんていうことはできません。

災害ボランティアは1日で作業が終わらない場合がほとんどです。

今後どれくらい作業が必要なのか、新たに頼みたいことはあるか、それともボランティアでできることは終わったのか。

ボランティアのリーダーさんと確認して見届けてください。

どうしてもその場を離れなければいけないときはボランティアセンターに相談してみてください。

私の働いていたボランティアセンターではどうしても立ち会えない場合は最初と最後だけはいてもらうようにしていました。

まとめ

浸水してしまったときの対策として、災害ボランティアセンターへのボランティアの頼み方と注意点をまとめました。

災害ボランティアセンターは社会福祉協議会がやっていること

ボランティアを依頼してから派遣までの流れ

ボランティアを依頼するときに伝えること

を抑えてください。

災害ボランティアについて知っておくことも浸水に対する対策の一つですよ。

ここまで読んでいただきありがとうございました。きたはちでした。

スポンサーリンク
プロフィール
このサイトの管理人
きたはち

2019年東日本豪雨のとき災害ボランティアセンターで働いていました。
社会福祉協議会の勤務は4年半。浸水した住宅へ訪問することから運営資金の確保まで行っていました。浸水した住宅に行ってボランティアをしたこともあります。当時の経験をもとに今後起きるであろう災害のためにできることがないかと思いこのサイトを立ち上げました。

きたはちをフォローする
災害ボランティアセンター
きたはちをフォローする
浸水きたら.com

コメント

タイトルとURLをコピーしました