こんにちは。きたはちです。
2019年東日本豪雨のとき災害ボランティアセンターで働いていました。
災害ボランティアに行きたい人に向けて、災害ボランティアセンター(以下、災害VC)でよくあった質問をQ&A形式でまとめました。この記事を読んで災害ボランティアに対する疑問点を少しでもなくしてもらえるとありがたいです。それも浸水対策の一つだと思っています。
疑問①災害ボランティアはヘルメットや安全靴がないとダメ?

結論からいうと、なくても大丈夫だと思います。
災害VCでは、ボランティアにくる人に対して装備や道具の準備をお願いしています。
その中で多かったのが、「ヘルメットや安全靴がないとダメですか?」という質問です。
準備するものの中には長袖やマスク、軍手の他にもヘルメットや鉄板入りの長ぐつが入っていることがあります。
ヘルメットや鉄板入りの長ぐつを常備している人はあまりいませんよね?
頭に物が当たる心配が少なければヘルメットがなくても作業はお願いしていました。ただ、ケガを防ぐためにも帽子やタオルで頭を保護することは必要です。
鉄板入りの長ぐつについてもあれば便利というくらいです。ただ、クギを踏み抜いてケガをしてしまったという事例は確かにありました。泥のぬかるみがひどく、下に何があるかわからない状況や、重いものを運んで足にぶつけてしまうことが予想されるのであれば、あった方が安心です。
どちらもワークマンをはじめとする作業用品店に売っていますし、それほど高価でもないので心配でしたらそろえていってください。災害VCによっては装備を貸してくれるところもあります。
疑問②災害ボランティアセンターは雨の日はお休み?

災害VCは基本的には雨の日はお休みです。
足元が滑ってケガをしてしまったり、体調を崩してしまったりする可能性があるからです。
ただ、私のいた災害VCでは小雨なら決行する場合もありました。
災害VCが休みかどうかはホームページで確認できるところが多いです。私のいた災害VCでは、中止の場合だけ前日の夕方までに判断してホームページに掲載していました。
天気予報も変わりやすいので何とも言えないですが、もし天気が微妙な場合は前日の午後3時ごろから夕方を目安に電話で確認してみてください。
疑問③災害ボランティアだと高速道路が無料になるの?

災害VCができると災害ボランティアを目的とした車両の高速道路の料金が無料になる措置が取られる場合があります。
高速道路無料措置は災害の規模によっても実施するかどうか判断が分かれます。最近は新型コロナウィルスの影響によって県内の参加者に限定されている場合があるので注意してください。
高速道路無料措置が受けられる手順は基本的にはつぎの通りです。
①NEXCOホームページから「ボランティア車両証明書(往路・復路)」をダウンロードして印刷し、必要事項を記入する。
②高速道路の入口で一般レーンに入り、「ボランティア車両証明書(往路)」と運転免許証を提示する。
③一般レーンの出口で「ボランティア車両証明書(往路)」と通行券を渡す。
④現地でボランティアをしたあと、災害VCで「ボランティア車両証明書(復路)」に印をもらう。
⑤往路と同じように一般レーンで証明書と免許証を提示して帰る。
被災地へのアクセスを考慮してスマートICを利用できる場合もあります。不正通行には罰則があるので絶対にしないでください。詳しくはNEXCOのホームページをご覧ください。
令和元年台風19号災害に伴う災害ボランティア車両の高速道路の無料措置について(NEXCO東日本)

災害ボランティア車両の高速道路の無料措置について(NEXCO西日本)
疑問④ボランティア保険は入らないとダメ?

災害ボランティアの参加は、ボランティア保険に加入済みであることが条件です。
ボランティア保険は自分がケガをしてしまった場合だけでなく、相手方の物を壊してしまったときのためにも必要です。
ボランティア保険はお近くの社会福祉協議会で加入できます。現地の災害VCでも加入はできますが、もしものときには書類が現地の災害VCに届いてしまうので、手続きをスムーズにするためにもお住まいに近くの社会福祉協議会で加入することをおすすめします。
また、会社の出張を含む業務としてボランティアに参加する場合はボランティア保険では対応できません。企業の皆さんは有志として参加することをおすすめします。
参考:ボランティア活動保険(ふくしの保険)
疑問⑤事前連絡は必要?団体の場合は?
基本的に個人で参加する場合は事前連絡は不要です。
10人以上の団体で参加する場合は事前予約が必要としている災害VCが多いようです。
県内のみ、土日のみ、事前予約制など、災害VCによって運営形式が違う場合があるのであらかじめ確認するようにしてください。
疑問⑥中学生以下も災害ボランティアしていい?
私のいた災害ボランティアセンターでは、高校生以下が泥出しの作業をする場合は次のような運用で受け入れていました。
①高校生 保護者の同意が必要。(口頭でよい)
②中学生 保護者の同伴が必要。(親でなくてよい)
③小学生以下 不可
高校生の保護者の同意については書面を求めているところもあるので、個別に確認してください。
⑦途中で帰ってもいい?
ボランティアは基本的に善意の人に都合のいい時にやってもらうものなので、予定があったり、帰りが遅くなってしまったりする事情があれば作業の途中で帰ることになっても大丈夫です。その場合は現地のスタッフにあらかじめ断っておいてください。
まとめ
「浸水にあってしまった人のために何かしたい」と思う気持ちがあっても、行動できない人の方が多いですよね。災害ボランティアに興味があるけど一歩を踏み出せない人のためにこの記事が役立てばうれしいです。一人でも災害ボランティアの方を増やすことができれば、それが結果的に浸水対策にもなるのではないでしょうか。
ここまで読んでいただきありがとうございました。きたはちでした。
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